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なぜ右利きが多いのか?

      2019/09/04

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人口の9割が右利き、1割が左利きと言われています。
右利きの人の数が多いことは、皆さんご存知の通りでしょう。

でも、そもそもなぜ右利きが圧倒的に多いのでしょうか?

心臓を盾で守っていたから

昔の戦では剣と盾を使って戦っていました。
この剣と盾を持つ手が心臓の位置から決まったことから、右利きが多くなったという説があります。

人間にとってとても大切な器官である心臓。
多くの人の心臓は、体の中心よりもやや左寄りにあります。

心臓の位置する体の左側をより重点的に守るためには、盾を左手に持ったほうがよいことになります。
それによって、必然的に攻撃を行う剣を右手で使うことになります。
そこから、右利きが選択されるようになったというものです。

ちなみに、稀にですが体の器官が逆(内臓逆位)の人もいるので、必ずしも人間の心臓は左寄りにあるわけではありません。

言語の発達により左脳が刺激されたから

人間の脳には右脳と左脳があり、それぞれで異なる役割を持っています。
そして、右脳は左半身、左脳は右半身に繋がっています。

私たちは言葉を使って人とコミュニケーションをとりますが、言語にとって重要な役割を果たすのが左脳。
人類が言葉を使うようになった過程で左脳が発達し、それに伴って右半身の運動能力も発達したため、右利きが多くなったという説があります。

ちなみに、200~250万年前の原人類では右利きは59%だったとのこと。
そこから先の人類の歴史において、右利きが多くなっていった理由があるはず。
それが言語の発達と考えられるわけです。

大昔から右利き用の道具があったから

考古学で使われるデータから、少なくとも5000年前には人間の大半が右利きであったと推測されています。
出土された土器や、洞窟などに描かれた絵などから、当時の人類が右手を使っていることがわかってきているのです。

それだけ昔から、右利き用の道具が多く作られていました。
同時に左利き用の道具は少なかったでしょうから、左利きの人も右利き用道具を使わざるを得ません。
結果として、左利きも右利きに矯正されるため、右利きが多くなることになります。

右利き寄りの環境が、より右利きを多くしている説です。
そもそも右利きが多くなった要因というよりは、右利きが多くなることを促進した後天的なものですね。

おわりに

人の利き手に関することは、いまだ解明されていないことが多くあります。
紹介したものについても仮説の域を出ていません。

賛否が分かれているもののありますし、全く別の要因によるものである可能性もあります。
また、要因は1つではなく複合的な要因かもしれません。
利き手に関する研究は世界中の研究者によってすすめられています。
いつの日か、その謎が解明される日が来るかもしれまんね。

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