とっさの判断に要注意!?左右盲って何?
2019/09/04
左右盲とは、右と左の区別がとっさにつかないこと(人)を指す言葉です。
正式な病名や学術用語ではなく、既存の言葉を模した造語です。
左右盲とは
冒頭で「右と左の区別がとっさにつかないこと(人)を指す」と言いましたが、左右盲の人は左右の感覚がないわけではありません。
右左の理解はしていますし、冷静に考えれば右と左は判断できます。
左右盲の人は「右」「左」という言葉と、自身の左右感覚が瞬時に結びつかないのです。
左右盲の例として出されるのが運転中のナビ。
「そこを右に曲がって!」と、指示されてもすぐに左右を判断できないのです。
ただし、「あっちに曲がって!」とか、指で方向を示されるのであれば問題はありません。
また、ランドルト環による視力検査(Cの字みないたマークを見て切れている方向を答えるもの)が苦手という例もあります。
環の切れ目がわかっても、瞬時に右か左かが出てこないということもあるそうです。
そのため、「こっち」「あっち」という言葉と切れている方向を指で示すことで対応している人もいるとか。
右利きに矯正された左利きに多い?
左右盲の原因は、はっきりとはわかっていません。
ただ、左利きだったのを右利きに矯正された人に多いと言われています。
※あくまで多いと言われているだけで、右利きの人でも左右盲の方はいます。
小さい頃に、左利きにもかかわらず右利きに矯正されることで左右の混乱が起きているのでしょうか。
また、左利きの人でも「箸は右」「字を書くのは右」のように、特定の動作についてだけ右手を使う人は結構います。
ある程度両手が器用に使えるがゆえに、左右に迷うとも考えられています。
私たちが暮らす社会は右利きよりになっています。
そのため、多くの人が右でやっている動作を例に「右」「左」を教える習慣があります。
例えば、こどもに左右を教えるときに、「箸を持つ手が右」と教えることなどはそれにあたります。
右利きの子であれば何の問題なく受け止められますが、左利きの子にとって箸を持つのは左ですから違和感があります。
右利き寄りの社会であることが、左利きに左右を混乱させる要因になっているのかもしれません。
おわりに
左右盲であることを自覚している人は、左右の判断をできるよう自分なりの工夫をしている人もいるそうです。
また、相手が左右盲の場合は、「右」「左」という言葉を避けて伝えてあげたほうが、速く理解してもらえます。
左右盲が日常生活で大きな問題につながることは、ほとんどありません。
あえて言えば、運転中の判断でしょう。
一瞬パニックになってしまう人もいらっしゃるようです。
相手は時間に余裕をもって指示する、左右を「運転席側」「助手席側」と表現するといった対応をすると、左右盲の人には親切かもしれませんね。